Project/Area Number |
06640723
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic chemistry
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
巽 和行 名古屋大学, 理学部, 教授 (10155096)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | ジルコニウム / バナジウム / アセチリド錯体 |
Research Abstract |
本研究計画にある前周期遷移金属としてジルコニウムおよびバナジウムドの塩化物を用い、フエニルアセチリドとt-ブチルアセチリドのリチウム塩との反応を行い、以下の新錯体の単離、構造決定に成功するとともに、その反応性を検討した。 1.ZrCl_4とLiCCtBuをテトラメチルエチレンジアミン(tmeda)存在下に反応させることにより、アセチリドが4個配位した錯体としては初めての例であるZr(CCtBu)_4(tmeda)_2を単離し、構造を決定した。ジルコニウムにはさらにtmeda配位子が2個結合しており、興味深い8配位構造となっている。 2.tmeda存在下にVCL_3(trf)_3とLICCPhとの反応を行うと、[Li(tmeda)]_2[V(CCPh)_4(tmeda)]sV(CCPh)_2(tmeda)_2が得られた。一方、同様の反応をLiCCtBuと行うと、V(CCtBU)_2(tmeda)_2のみが単離された。どの場合もバナジウムは3価から2価に還元されており、アセチリドのリチウム塩が還元剤として働いているものと考えられる。事実、これらの反応においてはバナジウムクロリドに対して1倍当量余分のリチウム塩を加えると収率が顕著に増大する。3価バナジウムVCl_3(thf)_3の代わりに2価バナジウムVCl2(tmeda)2を用いてアセチリドリチウム塩との反応を行うと、上記錯体がさらに高収率で得られた。[Li(tmeda)]_2[V(CCPh)_4(tmeda)]はバナジウムにアセチリドが4個配位しており、リチウムが2個アセチリドのα炭素に架橋している。ジルコニウム錯体とは異なり、バナジウムにはアセチリドの他にtmedaが1分子のみ結合しており、6配位構造となる。これらバナジウムアセチリド錯体とMe_3SiCl,MeI,PhNCO,CO_2,およびCOとの反応がスムーズにおこり、アセチリドへの付加および挿入生成物を与えることを見いだした。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)