ガリウム砒素リン系半導体超格子構造による高効率発光素子材料の実現
Project/Area Number |
06650005
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢口 裕之 東京大学, 工学部, 助手 (50239737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白木 靖寛 先端科学技術研究センター, 教授 (00206286)
尾鍋 研太郎 東京大学, 工学部, 助教授 (50204227)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Keywords | 半導体超格子 / フォトリフレクタンス / フォトルミネッセンス / ガリウム砒素リン / バンドラインアップ |
Research Abstract |
本研究で取り扱った砒素リン系半導体超格子構造においては、ガリウム砒素に近い組成領域では室温でレーザ発振するほどの高品質なものが得られているが、ガリウムリンに近い組成領域では間接遷移型半導体であり、しかもバンドラインアップが、電子と正孔が別々に閉じ込められるようなタイプIIであるという実験結果があるために、高効率の発光材料としては適当ではないと考えられてきた。 しかしながら、フォトリフレクタンス分光法およびフォトルミネッセンス分光法を用いることによって、ガリウムリン基板上に超格子構造を作製した場合には、ガリウムリン・ガリウム砒素リンヘテロ界面はどのような組成領域においてもタイプIとなることがわかった。さらに本研究によって、すべての組成領域において直接遷移エネルギーギャップ、間接遷移エネルギーギャップのどちらについてもタイプIヘテロ構造が実現されていることが初めて明らかになった。 また、基板にガリウム砒素リンを用いて、ガリウム砒素・ガリウムリン超格子を作製し、どちらの層にも歪が加わるようにした。この場合、間接遷移バンドの縮退が解けてタイプIとタイプIIの両方のヘテロ構造が同時に存在するような極めて興味深い状況が実現することがわかった。実際に両方の光学遷移に対応するフォトルミネッセンスが観測され、発光寿命にもタイプIとタイプIIの違いが反映されることが明らかになった。 以上、高効率にするために不可欠な基礎物性に関する十分な知見を得ることが出来た。
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Report
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Research Products
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