Project/Area Number |
06650088
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
藤本 浩司 東京農工大学, 工学部, 助教授 (40182993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 博信 東京農工大学, 工学部, 教務職員 (40184684)
山本 隆司 東京農工大学, 工学部, 教授 (60015120)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 転がり疲れ / き裂伝播 / 表面損傷 / 応力拡大係数 / スキュー / 塑性流動 / 接触応力 / 介在物 |
Research Abstract |
本研究では、転がり疲れき裂の伝播挙動を解明することを最終目的とし、転がり疲れき裂が生じた試験片を切断することにより、その物体内部への3次元的進展状況を観察した。今回は特に、スキューを人為的に与えた条件下で実験を行いその影響を調べた。また、転がり疲れ現象に関連して、脆性材料におけるき裂の伝播挙動に関する実験、介在物・空孔またはそれらとき裂の干渉に関する数値解析も行い、以下のような成果・知見を得た。 1.転がり疲れき裂の進展方向は、スキューの向きに明確なる影響を受ける。即ち、スキューを与えることにより生ずる軸方向接線力の向きの影響によって、転がり疲れき裂は軸方向に対して一定の方向に進展する。また、その方向は、軸方向接線力の影響によって生ずると思われる塑性流動の向きと一致する。 2.スキューを与えた場合でも、軸方向に垂直な断面内において、転がり疲れき裂は特に規則性を示さない。 3.スキューを与えると、接触表面における損傷状況がスキューの向きに依存する方向を示すことがある。 4.表面欠陥起点型の転がり疲れき裂(剥離)は、欠陥周辺部における盛り上がり部の影響を受ける。 5.ガラスを熱して水中に沈下させる実験では、熱応力によって発生するき裂の伝播形態は4種類に分類できる。 6.転がり疲れき裂が存在する場合、接触圧力分布がヘルツの理論により推定できないことがある。 7.転がり疲れき裂の近傍に円形介在物が存在する場合、介在物の剛性が高いと応力拡大係数を減少させることができるが、反面、界面における応力レベルが上昇する。 8.接触域近傍に円孔が存在する場合、引張応力が発生し、転がり疲れき裂の発生・伝播を早める危険がある。特に、上記1の結果は、軸方向接線力の付与により転がり疲れき裂の進展を制御できることを示唆している。
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