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真空中軟質金属薄膜潤滑機構の解析

Research Project

Project/Area Number 06650172
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 設計工学・機械要素・トライボロジー
Research InstitutionToyohashi University of Technology

Principal Investigator

上村 正雄  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (70144201)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Keywords固体潤滑 / 軟質金属薄膜 / 真空 / 真実接触面積 / せん断強さの荷重依存性 / 層状固体潤滑剤
Research Abstract

摩擦試験機を高真空用に改造し、軸受鋼球と鉛、インジウム鉛85%-錫15%合金、二硫化モリブデン(MoS_2)、二硫化タングステン(WS_2)、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)の各被膜を形成したシリコンウエハ-を10^<-4>の真空中で摩擦試験した結果、以下のことが明らかとなった。
1.金属蒸着の際の基盤温度が600℃と低かったため、金属薄膜では鉛-錫合金だけが良好な付着性を示した。MoS_2、WS_2、DLCはイオンプレーティングを行なったため、良好な付着性を示した。
2.鉛-錫合金の摩擦試験結果では、摩擦係数の荷重依存性はヘルツの弾性接触理論に基づいた摩擦式からは説明できないことが明らかとなった。鋼球の摩擦面をXMAで観察したところ、ヘルツの理論から予測される接触面積の数倍の面積で接触していることが明らかとなった。
そこで、荷重0.1〜0.7Nで摩擦後、鋼球を取り替え摩擦試験したところ、摩擦係数の荷重依存性がヘルツの接触理論で説明できることが明らかとなった。
3.摩擦係数の荷重依存性が理論と合わない理由が、摩擦過程中の掘り起こし作用により潤滑剤が摩擦部前方に堆積し接触面積が増大するためであるという結果がでたため、接触面積の増加が摩擦係数に影響しにくいMoS_2、WS_2、DLCを用い、被膜厚さ0.05〜0.1μmの試料を摩擦した。その結果、DLCは真空中で潤滑作用を示さないが、MoS_2とWS_2は被膜ではヘルツの接触理論で説明できることが明らかとなった。
4.以上の結果より、物理的な根拠のないせん断強さの荷重依存性を考えなければ軟質薄膜固体潤滑の摩擦係数が説明できない理由は、潤滑剤の堆積による接触面積の増加を考慮しなかったためであり、堆積の無視できる摩擦条件では物理学的に摩擦が説明できることが明らかとなった。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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