Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Research Abstract |
近年,ロボットハンドの力センサの開発が種々行われている。一般に見られる力センサは外壁が金属であり,表面の突起で受けた荷重をセンサ内部のひずみゲージ出力に変換,測定している。人間の指あるいは掌をみた場合全体が柔らかく,センサとともに把持動作にも適した構造を持っている。このことを考えると,ロボットの指につけるセンサは柔らかく,対象物と面接触し,かつセンサの任意点で荷重測定できるほうが,ロボットの人間の指に似た把持動作を行わせる上で好ましい。 本研究では柔軟性を考慮しセンサ母材にゴム材を用い,ゴム表面の任意点に荷重が加わると,ゴムのへこみおよびポアソン効果により荷重方向と垂直方向にひずみの生ずること,そのひずみは付加荷重の大きさに比例することに着目し,表面と平行にゴム材に埋め込んだひずみゲージ及びPVDF圧電フィルムを面内変形させ,その任意点に加わる荷重を感知・測定する新しいタイプの柔軟構造触覚センサを開発した。 具体的には,始めに二層のゴム材の接着面にひずみゲージあるいはPVDFフィルムを埋め込んだセンサモデルにつきFEM解析を行い、ゴム材の表面に加わる荷重に対し受感部の変形量が最大となるゴム材の最適硬度や厚さ,受感材のひずみゲージ等の最適配置を決定し試作した。試作した種々のセンサに対して実験を行い,その特性を測定した。結果より,小さな荷重を感知できるためには、ベースとなるゴム材は柔らかく厚くする必要がある。また,本研究で試作したセンサは市販されているセンサと実験により比較を行い,かなり満足な結果が得られ,新しい柔軟構造の力覚センサとしてこれからの応用が期待できることが確認された。
|