短波長デバイス用誘電体材料の光学特性および導波路型素子への応用に関する研究
Project/Area Number |
06650385
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 由紀子 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00251463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 陽一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00013110)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | プロトン交換 / LiTaO3(LT) / KTP / 電気光学効果 / 光損傷 / 格子定数 / X線ロッキングカーブ法 / 分極反転 |
Research Abstract |
この研究では、高効率な第二高調波素子、高性能な変調器の設計・試作を目的として、周期的分極反転を利用したプロトン交換LiTaO3(LT)のSHG素子の光損傷耐性の定量的評価、X線による構造解析、イオン交換KTP平面導波路の電気光学効果、光損傷感度の定量的測定・評価を行った。光損傷感度は、ホログラフィックレーティング法により測定した。周期的分極反転構造上に作製したプロトン交換LT光導波路は感度が10^<-11>(cm^2/J)のオーダーで、周期構造をもたないプロトン交換光導波路より数倍、光損傷耐性が大きかった。これは光損傷により生じた屈折率変化が分極反転領域と非反転領域で打ち消し合うためと考えられる。一方、分極反転構造があるものとないものについて格子定数をX線ロッキングカーブ法で測定した。プロトン交換により増加した格子定数は0.53%であった。全面分極反転層をもつ基板、周期的分極反転構造をもつ基板、分極反転無しの基板の各々に作製したアニールしたプロトン交換導波路の基板の格子定数に対する導波層の格子定数の増加は各々、0.19%、0.21%、0.23%で分極反転層においてアニールの効果が大きいことがわかった。さらにLT結晶上に作製したプロトン交換光導波路の光損傷(フォトリフラクティブ効果)の温度特性についても検討した。光損傷に対する耐性は、80℃程度で測定したとき、著しく向上することがわかった。電気光学効果は、プロトン交換により著しく劣化するが、Rbイオン交換KTP導波路においては劣化がみられなかった。イオン交換KTP導波路の光損傷感度は10^<-9>〜10^<-10>(cm^2/J)で光損傷耐性はプロトン交換タンタル酸リチウムよりやや小さかった。以上のように、この研究では、電気光学定数および光損傷感度の極めて精度の高い測定を行うことができ、材料の温度特性についての検討、材料同士の正確な比較も行うことができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)