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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究では,地下構造物表面の計測結果から,非弾性挙動する岩盤内部の様子を探る逆解析手法についての基礎的な検討を行った.マイクロメカニクスの分野では,不均質材料を取り扱うのに有効な手法として,アイゲンひずみを用いた等価介在物法がよく知られている.この手法によれば,逆解析における未知数を大幅に減少でき,また本来は非線形である問題を線形化して取り扱うことが可能となる.本研究ではこの手法を適用し,アイゲンひずみを有する均質な弾性材料として岩盤をモデル化した.この場合,アイゲンひずみが未知数となり,解析結果と計測結果の差が最小になるようにアイゲンひずみ分布を求めることになる.しかしながら,この問題自体は一般に適切性の要件に欠け,解の唯一性が保証されない.そのため,非線形挙動が生じるメカニズムを解析に取り入れることを考え,その理論的枠組みを構築し,定式化を行った.具体的には,非線形挙動が生じる条件をペナルティ法で取り込むこととした.さらに,事前情報として確率特性が与えられた場合を想定して,ベイズ推定を適用した逆解析法について提案を行った.そこでは,アイゲンひずみを未知数にとった場合,誘導される基礎方程式がベイズ推定の適用にひじょうに適していることを明らかにしている.またこの研究の一環として,等価介在物を適用した.計算効率のよい弾塑性解析法の開発を行い,計算時間を大幅に減少するアルゴリズムを構築できた.
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