限外ろ過における生物代謝産物の生成特性と膜面付着層の形成機構に関する研究
Project/Area Number |
06650602
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil and environmental engineering
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
桃井 清至 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60003852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀屋 隆志 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (70262467)
小松 俊哉 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (10234874)
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70134971)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 限外ろ過 / 生物代謝産物(SMP) / 膜透過流束 / 付着層 / 表面自由エネルギー / 細胞外ポリマー(ECP) / 濃度分極モデル / ろ過抵抗モデル |
Research Abstract |
本研究において,生物代謝産物(SMP)の蓄積特性を調べるとともに,膜面付着層の形成機構及び膜透過流束の変化について検討を行った。得られた結果が以下のように要約される。 1.SMPの蓄積及び膜分離システムに与える影響 微生物分解過程で生成された高分子SMPは運転時間の経過とともに,反応槽内に蓄積することが確認された。蓄積成分は,主に400万より大きい分子量の有機物である。この高分子成分は,微生物代謝及び膜透過性能の主な影響因子として,反応槽内微生物活性度と膜透過流束を大きく影響することが分かった。 2.膜面付着層性状の時間的変化 膜透過流束の減少と対応になって,ろ過抵抗及び膜面付着物量は時間的に増加することが判明した。また,付着物TOC成分の粒径分布を調べたところ,分離対象液中の溶解性成分と固形性成分は,各ろ過段階において互いに優先的に膜面に付着することが分かった。 膜面付着層形成機構の解明 膜面にSMPと生物菌体の付着及び付着層表面自由エネルギーに関する解析により,膜面付着層の形成が次のような三段階と推定される。(1)SMPのような溶解性成分の初期付着により膜表面自由エネルギーが低下し,菌体は付着しやすい膜面が形成される。(2)SMPの存在で界面自由エネルギーが低いレベルに保たれ,菌体が迅速に膜面に付着しろ過抵抗は時間とともに増加する。(3)膜面の付着菌体が増殖し,ECPなど細胞外物質を分泌した結果,ゲル層抵抗は大きくなる。 4.膜透過流束の変化に関する数学的解析及び膜分離バイオリアクターの設計・操作条件の体系化 濃度分極モデルとろ過抵抗モデルに基づき,膜透過流束の時間的変化及び操作条件による変化をモデル化した。各影響因子及びパラメーターを整理し,生物反応系と膜分離工程の最適化を行い膜分離バイオリアクターの設計・操作の体系を構築した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)