Cu-Zn-Al合金ベイナイト晶の原子配列に関するALCHEMI法による研究
Project/Area Number |
06650734
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
清水 謙一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (60029832)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | Cu-Zn-Al合金 / 形状記憶合金 / 原子配列 / ALCHMI測定 / マルテンサイト / ベイナイト |
Research Abstract |
Cu-Zn-Al合金ベイナイト晶の原子配列に関してALCHEMI測定を行う予定だったが、装置および試料作製上の問題のため研究を完結出来なかったので、この研究課題を設定する原動力となったCu-Au-Zn合金ベイナイト晶の原子配列に関する研究成果(未発表のもの)について以下に報告する。 実験に供した合金はCu-15.0Au-40.0Zn(at%)組成のもので、アルゴンを充満した石英管のなかで構成金属元素を一緒に溶解して作製し、873Kで24時間均一化した。それから3mm直径、0.3mm厚みの板状試験片を切りだし、b相領域で溶体化したあと水焼きいれした。そのあと423Kで6時間時効してベイナイト晶を生成させ、ALCHEMI測定を行った。 ベイナイトの結晶構造はマルテンサイトのものと同じM18Rであるが、Au原子とCu原子で構成される(020)b原子面がBragg反射する条件でALCHEMI測定を行い、三つのベイナイト晶についてX線強度の定量解析を行ったところ、b面上にあるCu原子の割合はそれぞれ0.64-0.14,0.70-0.28および0.56-0.09であった。一方、L2_1母相およびM18Rマルテンサイト相におけるAu原子とCu原子から成るb原子面上のCu原子の割合はともに0.8以上で、Cu原子の殆どがb原子面上にある。したがって、ベイナイト晶におけるb原子面のCu原子の割合が0.7以下であることは、ベイナイト変態中にb原子面上のCu原子とa原子面上のZn原子の間で拡散が起きたことを示している。 以前の分析電子顕微鏡と粉末X線回折による研究によると、Cu-Au-Zn合金の時効したマルテンサイトでは、同じb原子面上のCu原子とAu原子の間で拡散がおきていたのに対し、Cu-Zn-Al合金のものではb原子面上のCu原子とa原子面上のZn原子の間で起きていた。そこで、Cu-Zn-Al合金のベイナイト晶での拡散挙動を調べようとしたのである。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)