溶液法による多層薄膜のp-n接触界面の形成と二酸化炭素ガスセンサーへの応用
Project/Area Number |
06650740
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
大矢 豊 岐阜大学, 工学部, 助教授 (80167311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 康隆 岐阜大学, 工学部, 教授 (00023177)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | pn接触 / 酸化物半導体 / 多層膜 / 溶液法 / ガスセンサー / エタノールアミン法 |
Research Abstract |
予備的な実験から本研究では、p型酸化物半導体として酸化ニッケルと酸化コバルトを、n型酸化物半導体として酸化亜鉛を選択した。これらの薄膜の原料として酢酸塩を用いたが溶媒のイソプロパノールにはそのままでは溶解しなかった。そこでエタノールアミンを塩に対して等モル〜2倍添加し、溶解させた。この溶液を用いてディップコーティング法により製膜した。単一膜のガスセンシング特性を測定した結果、酸化ニッケル膜と酸化コバルト膜では可燃性ガスに接触すると比抵抗が増加し、酸化亜鉛では減少した。この変化の割合は酸化亜鉛がもっとも大きくついで酸化ニッケルであり、酸化コバルトは最も変化率が小さかった。1%の二酸化炭素ガスに対しては酸化亜鉛薄膜がガス導入直後に過渡的に比抵抗が減少すると言う現象が観察された。 酸化物同士のp-n接触は、酸化亜鉛をコーティングしさらに酸化ニッケルをコーティングした多層膜で優れた整流特性が得られた。このp-n多層膜のモット・ショットキープロットからも接触界面に空乏層が形成されていることが確認された。p型半導体として酸化コバルトを用いた場合は良好な整流特性は認められなかった。 酸化亜鉛、酸化ニッケル多層膜のI-V特性の温度変化は単調ではなく、室温よりも100〜200℃で順バイアス方向の電流値が小さくなるという結果が選られ、界面準位に吸着されている酸素ガス等が整流特性に影響を及ぼしていることが示唆された。さらにこのp-n界面には光起電力の発生が確認され、I-V特性も光照射によって特に純方向に電流値が大きくなった。しかしI-V特性や接触界面の静電容量は実験範囲内では雰囲気ガスに依存しなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)