自己組織性を利用した高配向・良連結性粒子から成るイオン導電体の作製と評価
Project/Area Number |
06650749
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
永井 正幸 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (80112481)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | コンポジット / イオン伝導体 / ヨウ化銀 / フッ化鉛 / 成長異方性 / 配向度 / 結晶成長 / 結晶子 |
Research Abstract |
検討対象とした系は、Al_2O_3-AgI系とAl_2O_3-PbF_2系である。まずAl_2O_3-AgI系に関して得られた成果について記す。この系では、多孔質アルミナ中に堆積したイオン伝導体であるβ-AgIの中を、Agイオンが移動することによりAgIが成長する。このために、Agイオンの易動度が結晶の方位により異なると、特定の方向に成長が進む。六方晶であるβ-AgIのc軸方向の易動度が大きいので、成長はc軸方向に優先して進行することが判明した。これは結晶子の大きさにも反映され、a軸方向に比較してc軸方向が数倍程度大きくなっていた。その大きさの比は、堆積初期は殆ど1であったが、成長が進むに従ってその比は大きくなった。また、その比と結晶粒子の配向度は密接に関連しており、成長異方性が直接的に配向度と結びついていることが明らかになった。次に、Al_2O_3-PbF_2系について記す。この系では、多孔質アルミナ中に堆積したイオン伝導体であるβ-PbF_2の中を、Fイオンが移動することによりβ-PbF_2が成長する。立方晶であるβ-PbF_2では原子の充填の仕方と実験結果から、[hh0]方向が移動容易方向となるが分かった。この場合も初期には粒子の配列が無秩序であったが、成長が進むにつれて配向度が増加した。しかし、この系では結晶子の大きさは、時間と場所に依らず殆ど変化しないことが判明した。また、堆積物中にはβ相に加えてα相も生成した。これは熱力学的な安定相はα相であることに起因していると推定した。加熱下で堆積した場合は、α相の堆積は抑制され加熱下で安定なβ相のみが生成することが確認された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)