Project/Area Number |
06650781
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
増田 正孝 九州大学, 工学部, 助教授 (40165725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
常光 幸美 九州大学, 工学部, 助手 (40211974)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | MBE / 人工格子 / Pt / Co / 面直磁気異方性 |
Research Abstract |
MBE装置を用いてPt/Co人工格子の作製を行った。Co原子周期2Åから4Åの人工格子で制御した、これはCo原子1層から2層の厚みに相当する。このようなオーダーの成膜を原子レベルで制御可能であることが確認できた。成膜基板種類、成膜温度、成膜速度などを実験変数とし、これらがどのように薄膜の構造に影響を与えるのか、また、その構造と磁気特性との関係を明らかにした。成膜中のRHEED観察では、明確なストリークを確認することができ、この膜が原子レベルの平滑性を保ちながら成長したことを裏付けている。作製した磁性薄膜の特性はVSMにより測定した。これにより、薄膜面に対して垂直方向に磁化容易軸を持つ面直磁気異方性の優れた膜となっていることがわかった。AES/XPSによる分析により、これらの薄膜は、Pt原子とCo原子とで合金化せず、良好な界面を形成していることが確認できた。低角X線回折による人工格子構造解析では、8次を越える人工格子ピークが確認され、人工格子膜が非常に規則正しく積層されたことを示している。この試料を熱処理すると、熱拡散により周期構造の緩和が生ずるが、この変化をX線回折により連続測定すると、各ピーク強度の減少が確認されるが、新しい現象として、2次ピーク強度が一時増加し、その後減少することを見出した。これを説明するため、モンテカルロ法を用いた計算機シミュレーションを行い、薄膜の形成モデルとしてコラム構造モデルを提案し、理論的な裏付けを行った。
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