Project/Area Number |
06650812
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
荒牧 国次 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40051247)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 無水メタノール溶液 / 塩化鉄(III) / 鉄腐食 / 分極測定 / インピーダンス測定 / アニオン抑制剤 / カチオン抑制剤 / アミン類 |
Research Abstract |
1.1×10^<-4>M〜0.1M FeCl_3を含む0.1M LiC10_4メタノール溶液(含水量100ppm以下)中における鉄電極の分極測定を行った。鉄電極の表面調整および電気化学測定はすべてアルゴン雰囲気(酸素0.01ppm以下、水5ppm以下)のグローブボックス中で行った。FeCl_3の添加によって鉄腐食はアノード反応、カソード反応共に著しく促進され、腐食電流密度は0.01M添加時には無添加時の約500倍に達した。分極曲線を解析した結果、アノード反応はCl^-を触媒とする鉄溶解反応、カソード反応はFe^<3+>からFe^<2+>への還元反応と結論した。0.1M FeCl_3溶液中では鉄表面にFeOが生成することをX線光電子分光法により認めた。 2.0.01M FeCl_3を含む0.1M LiClO_4メタノール溶液(含水量80ppm以下)中の鉄腐食に対する抑制剤の効果を分極測定とインピーダンス測定により調べた。アニオン抑制剤として添加したBr^-は主としてアノード反応を抑制し、SCN^-はアノード反応を促進した。カチオン抑制剤C_<12>H_<25>N(CH_3)_3^+およびC_<16>H_<33>N(CH_3)_3^+は主にカソード反応を抑制した。また、Br^-とC_<16>H_<33>N(CH_3)_3^+の添加は相乗的な抑制効果を示し、アノード、カソード両反応を抑制した。0.01MのBr^-とC_<16>H_<33>N(CH_3)_3^+の抑制率はそれぞれ92.8、98.1%であるが、両者の添加により抑制率は98.5%となった。これは両者の共吸着により腐食が抑制されるためであることがインピーダンス測定より明らかにされた。 3.0.01M FeCl_3メタノール溶液中の鉄腐食に対する分子の抑制剤としてアミンC_nH_<2n+1>-NH_2(n=8〜18)およびC_nH_<2n+1>N(CH_3)_2(n=8,12,16)を用いた。いずれもアノード反応、カソード反応共に抑制した。nの増加は抑制率を高め、アルキル基によるブロッキング効果を示した。0.01MのC_<16>H_<33>NH_2とC_<16>H_<33>N(CH_3)_2添加時の抑制率は95.4%と98.0%で、後者の方がN原子の電子供与性が高いためと考えた。
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