新規の水性二相分配抽出法による細胞の特異的分離法の開発
Project/Area Number |
06650911
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上平 正道 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40202022)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 水性二相分配抽出法 / 細胞分離 / アフィニティ抽出 / pH応答性ポリマー / リガンドキャリヤ- |
Research Abstract |
a-アミラーゼに対するモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマ16-3F株、ミエローマNS-1株、脾細胞などの細胞を用いて、種々の水性二相系での分配について調べたところ、塩をあまり含まない系では、細胞は上相に分配される傾向にあった。系への塩の添加によって細胞は凝集ぎみになり、上相から排除されて界面や下相に分配するようになった。16-3F細胞の特異的な分配を検討するために、pH変化により溶-不溶状態を制御できかつ水性二相系で上相に分配するポリマーであるEudragitに、a-アミラーゼあるいは抗マウスIgG抗体をリガンドとして結合させ、PEG8000-Dextran T500水性二相系に導入した。Eudragitを導入しない系では塩がない場合、細胞は上相に分配したが、リガンドを固定したEudragitを導入することによって、上相の割合が低下し界面への分配が多くなった。しかし塩を加えることによって上相への分配の割合は増加した。この塩を入れた条件では、Eudragitを入れない場合およびリガンドを結合していないEudragitを入れた場合は、細胞は下相に分配されることからリガンド固定によって選択的な分配が行えたものと考えられた。また系に導入したリガンド固定Eudragit濃度を増すにつれて、細胞の上相への分配が増加した。リガンドを固定したEudragitの使用で目的細胞の上相への分配を促進できることがわかったので、つぎに細胞混合物からの分離を試みた。16-3F細胞とその親株であるNS-1細胞の細胞混合物にa-アミラーゼを固定化したEudragitをふくむPEG8000-Dextran T500系を添加したところ、16-3F細胞が選択的に上相に分配され、本研究で開発した分離系は、細胞混合物からも目的細胞を分離可能であることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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