Project/Area Number |
06650984
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三浦 雅博 大阪大学, 工学部, 助教授 (20183626)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 位置選択的アシル化 / 多環芳香族化合物 / ナフタレン / フェナントレン / 酸塩化物 / ルイス酸 |
Research Abstract |
交付申請書に記した計画に従って、まず始めに2-メトキシナフタレンを基質に用い、種々の金属塩化物触媒存在下、塩化ベンゾイルによるベンゾイル化反応について検討した。その結果、反応の位置選択性は、反応温度とともに用いる触媒種により劇的に変化することが明らかとなった。加熱条件下、通常用いられる塩化アルミニウムを触媒として反応を行うと、1-位ベンゾイル化物が優先的に生成するが、それよりも、酸強度の弱い塩化インジウムに代表される中程度の強さのルイス酸を用いると6-位ベンゾイル化物が80%以上の選択率で選択的に生成した。さらに、酸性の弱い塩化銅等を触媒とすると逆に1-位置アシル化物が選択的に生成した。このような、位置選択性に及ぼす酸触媒の効果について検討したところ、6-位アシル化物を選択的に与える触媒は、1-位アシル化物を6-位アシル化物に異性化する能力があることがわかった。このことは、適度なルイス酸性度を持つ触媒は、反応を可逆にすることを意味する。次に、触媒の酸性度や立体的環境を調節する目的で、塩化インジウム触媒といくつかの配位子ならびに溶媒の組み合わせで上記反応を検討した。ピリジン系の窒素配位子を用いると、触媒の酸性度が低下し、いずれの溶媒中でも1-位置置換体が選択的に生成した。これに対し、ニトロベンゼンやニトロトルエンのような化合物を配位子兼溶媒として用いると6-位置換体の生成速度が増加し、短時間でより高い選択率が達成されることがわかった。これは、ニトロ化合物が配位により酸性度をそれ程低下させることなく、その極性ならびに立体効果を発現させるのに適当であることを示す。これらの、知見に基づいて、いくつかの脂肪族ならびに芳香族酸塩化物による種々ナフタレンならびにフェナントレン化合物のアシル化を塩化インジウム存在下、ニトロベンゼンを溶媒に用いて検討したところ、β-位置にアルコキシ基が置換したこれら多環芳香族化合物では、いずれの場合も位置選択的に反応が進行することが明らかとなった。
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