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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
(1)ci-およびtrans-PtMe(SiPh_3)(PMePh_2)_2錯体(2,3)を立体選択的に合成した.trans-PyCl-(SiPh_3)(PMePh_2)_2(1)をTHFに溶解し,錯体に対して3当量のMeLiを添加すると1当量のホスフィン配位子の解離を伴いプラチナト錯体[PtMe_2(SiPh_3)(PMePh_2)]^-(4)が生成した.錯体4を単離することなく低温でメタノール反応させ,cid-メチルシリル錯体2を選択的に得た.一方,錯体1を少過剰のMe_2Mgと反応させるとtrans-メチルシリル錯体3が生成した.錯体2および3は結晶として単離後,元素分析,NMR,ならびに単結晶X線構造解析により同定した. (2)速度論的手法を用いて錯体2および3の還元的脱離反応機構について検討した.Pt(0)錯体の捕捉剤といてジフェニルアセチレンを添加したベンゼン溶液中,シス錯体2は室温付近の温度条件で定量的に還元的脱離反応生成物であるMeSiPh_3を与えた.一方,トランス錯体3は比較的安定であり,50℃以上の加熱条件下においてMeSiPh_3を生成した.また,シス錯体2の還元的脱離反応は,主として,ホスフィン配位子とアセチレンの配位子交換反応によって生成する[PtMe(SiPh_3)(PhC≡CPh)(PMePh_2)]錯体から進行することがわかった. (3)trans-PtMe(SiPh_3)(PMePh_2)_2錯体(3)の還元的脱離反応との関連から,この錯体のトランス-シス異性化反応について検討した.その結果,異性化反応がπ-酸によって促進されることを見いだした.
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