機能性分子構築のためのキラルブロックの開発とその利用
Project/Area Number |
06651003
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
高部 圀彦 静岡大学, 工学部, 教授 (30022239)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 酸素的光学分割 / ヒドロキシラクタム / Lilidine / アミノラクトール |
Research Abstract |
機能性分子構築のために有用なキラルなどヒドロキシラクタムならびにその誘導体を酵素法ならびに化学法により合成し、これより生理活性分子の合成を行った。 1、不飽和ヒドロキシラクタムは相当するイミドの水素化ホウ素ナトリウム還元によって得られるが、この還元系に塩化セリウムや塩化サマリウムを加ええることにより、目的とする不飽和ヒドロキシラクタムが高い選択性で収率良く得られる方法を見い出した。さらに、これらのヒドロキシラクタムをリパーゼによるエステル交換反応を利用して極めて効率的に光学分割した。この反応におけるE値は30-1000であり、実用性の極めて高いものであった。これら一連の反応を利用して、これまでその絶対配置の決定、ならびに不斉合成がなされていなかった新規アルカロイド、(-)-Lilidineの合成を達成した。 2、この種のキラルな不飽和ヒドロキシラクタム誘導体を四酸化オスミウム酸化することによりジアステレオ選択的にジヒドロキシ化し、これより、ヒドロキシ化されたプロリノール誘導体およびD-リボースのNアナログ誘導体の合成を行った。 3、L-アスパラギン酸よりアミノラクトンを合成し、これをヒドロキシメチル化することによりt-ラクトンとし、このDIBAL-H還元により有用なキラルブロックであるアミノラクトールを合成した。さらに、これへのジアステレオ選択的なGrignard試薬の付加を行い、連続不斉中心を有するアミノアルコールを得ることが出来た。この手法はF-244などのβ-ラクトン抗生物質の中間体として期待される物質である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)