Project/Area Number |
06651034
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
山田 文一郎 大阪市立大学, 工学部, 教授 (50047198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 修三 大阪市立大学, 工学部, 教授 (00244632)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ラジカル重合 / ラジカル共重合 / α-置換アクリル酸エステル / 競争反応 / 不飽和末端基 / 平均分子量 / 架橋 / 付加開裂 |
Research Abstract |
α-ブロモメチルアクリル酸メチル(MBMA)の付加・開裂機構による連鎖移動は末端基の効率のよい導入法として注目されている。この反応ではポリマー鎖と末端基との間に新たに炭素-炭素結合を生成する。本研究では、この結合生成に着目しα-ブロモメチルアクリロイル基が同一分子内に2あるいは3個含まれるならば、生長ラジカルがそれぞれの二重結合に付加し開裂が起こり2本あるいは3本のポリマー鎖が連結されると考えた。当初、α-ブロモメチルアクリル酸の酸触媒によるエステル化によるビス(α-ブロモメチルアクリル酸)エステルの合成を試みたが、種々のジオールを用いてもモノエステルは生成するがジエステル-の反応は進行しなかった。また、α-ブロモメチルアクリル酸をトリフルオロ酢酸との混合無水物としたのち、ジオールと反応させビス体を得ることも試みたが成功しなかった。そこで合成法の探索と並行して、付加・開裂と生長が同時に起こるビス(α-クロロメチルアクリル酸)エステルをメタクリル酸メチルの重合に少量(たとえば、2mol-%)を添加して重合を行った。生成ポリマーには、未反応で側鎖置換基となったクロロメチルアクリルロイル基と付加・開裂で生じた末端不飽和基が存在することが^1H-NMRで確認できた。しかし、オレフィンプロトンのケミカルシフトが、二重結合の種類ばかりでなく隣接基やタクチシチ-の影響をうけると思われる予想以上に多種類となった。なお、さらに種々の合成法を試みた結果、ビス(α-ブロモメチルアクリル酸)エステルは相間移動触媒を用いるビス(α-クロロメチルアクリル酸)エステルと臭化カルシウムなどの金属臭化物との反応で合成できることが明らかとなった。ビニル重合へ添加した場合、分岐を生じる付加・開裂が予期した通り進ことが確認できたが、NMRによる分岐構造の解析についてはさらに検討を要する。なお、ブロモメチルアクリロイル基を同一分子内に3個もつトリス体も同様の反応で合成できる見込みであり星型ポリマー生成が実現できる。
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