超分子ナノチューブの構造制御及び安定化に関する研究
Project/Area Number |
06651047
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
|
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
木下 隆利 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (60135407)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉水 広明 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (10240350)
辻田 義治 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (70016591)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | 両親媒性ポリペプチド / 自発的会合 / 超分子ナノチューブ / 疎水性相互作用 / 水素結合 / キラリティー / 単分子膜反応法 / 構造制御 |
Research Abstract |
一見複雑そうな生体系の超分子システムが、単純な基本構造単位から成り立っているとの図式を念頭に、本研究は、両親媒性α-ヘリックス分子を構造素子として、これらが自発的に形成する超分子ナノチューブの構造解析とその制御を試み、以下の結果を得た。 疎水性のポリ(γ-メチル L-グルタメート)(PMG)に単分子膜反応法を適用することで、α-ヘリックスの片側面に親水性であるL-グルタミン残基の集中した両親媒性ポリペプチド(ama.-66/34-MG/GA)を調製した。得られた両親媒性ポリペプチドは、水溶液中においてα-ヘリックス構造を保持したまま会合体を形成した。超音波による会合体破壊後の円偏光二色性(CD)および螢光偏光解消度の経時変化の測定から会合体形成の動力学を解析したところ、同会合体形成が2つの段階(緩和時間:8.6時間、41.5時間)から構成され、また疎水性相互作用に基づく基本構造(繊維状会合体)の形成は会合の比較的初期において完了していることが示された。一方、透過型電子顕微鏡観察により、水溶液中で形成される高次構造(リボン状会合体)の基本構造である繊維状会合体が孔径約10Å、外径60Åのチューブであることが確認された。さらに、高次のリボン状会合体が安定に存在するのはpH6〜9であるが、pH9の水溶液中ではリボン状会合体から基本構造であるチューブが単離可能であることがCD測定、電子顕微鏡観察から明らかになり、水溶液pHによる構造制御の可能性が示された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)