Project/Area Number |
06660181
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林学
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小川 一治 名古屋大学, 農学部, 助手 (90224097)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 生物季節学 / 生態生理学 / ガス交換 / 花芽形成 / 開花 / 結実 / コンパートメントモデル / 転流量 |
Research Abstract |
森林の天然更新などといった森林生態系の動態を解明する上での基礎的研究として位置づけられる開花・結実特性に関した解析を生物季節学的および生態生理学的両見地より実施した。すなわち、生物季節学的見地においては、花芽形成過程、開花過程、結実過程の3つの過程に分離し、それぞれの過程における生存曲線を作成し、過程間での違いを明らかにした。その結果、花芽、花のほとんどが、果実となり、その割合は全花芽数の9割ほどであった。また、結実過程においては、果実重の成長はロジスティック曲線で近似され、果実内種子はほぼその曲線の上限値に果実重が達した時点で発芽能力を有することが明白にとなった。一方、生態生理学的見地からは、花芽形成過程、開花過程、結実過程におけるガス交換の日変化を測定することにより、各過程での光合成能力が見いだされ、その違いが明らかにされた。すなわち、光合成量/日暗呼吸量比は、花芽形成過程で17.2%、開花過程で5.1%、混合過程(花芽形成過程+開花過程+結実過程)で0.3%、結実過程で23.4-24.2%となった。 以上の測定、解析結果により、花芽形成期間(4.9週間)、開花期間(3.1週間)、結実期間(18.4週間)中の転流量推定のためのコンパートメントモデルを開発し、それぞれの期間における樹木当たりの転流量の算出を試みた。その結果、転流量は花芽形成期間では、1.1kg d.wt tree_<-1>、開花期間では0.2kg d.wt tree_<-1>、結実期間では21.5kg d.wt tree_<-1>と推定され、再生産期間(26.4週間)中、総計で22.8kg d.wt tree_<-1>となった。すなわち、再生産期間中、樹木1本当たり23kg d.wt ほどの乾物が他器官から再生器官に転流することが明らかとなった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)