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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
大腸上皮のウアバイン感受性のH,K-ATPaseの生後発達を検討する目的で,妊娠モルモットを購入し,生後2時間,1日,4日後の新生孔モルモット大腸について,H,K-ATPaseに対する免疫組織化学的検討を行った。その結果,生後2時間で既に弱いながらはっきりした反応が,横行結腸,遠位結腸の表層上皮細胞の頂側膜付近に認められた。しかし近位結腸には反応は認められなかった。1日,4日後にはおおよそ成体のものと同じ強さの染色性が認められた。従って,出生直後に蛋白レベルでは既にH,K-ATPaseは発現していることが分かった。しかし酸分泌活性これと平行して発現しているかについてはさらに検討を要する。また、mRNA発現についてもNorthern blotting法で検討しようとしたが,RNAse活性が強いらしく,良好な標本が得られなかった。なお,24時間後の大腸内容物は緑色をしており,既に母乳と伴に固形食を食べていることが窺えた。従って,モルモット大腸では出生後間もなく成体の大腸に極めて近い状態になると考えられた。次にこういった生後発達に関するアルドステロンの役割を検討した。まずアルドステロン処理した成体モルモットより得た大腸の酸分泌活性を測定した所,アルドステロン未処理モルモットに比較しやや抑制されている傾向が見られた。従って,アルドステロンH,K-ATPaseの発現に直接関わっているとは考えにくいと思われる。今後さらに大腸内容物の生後変化,あるいは大腸発酵の生後変化とH,K-ATPaseの関係を明らかにする必要があると思われる。
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