Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
成長因子の一つであるIGF-Iによるグリア細胞Na,K-ATPaseα1アイソザイムの誘導は、本ペプチドの新しい神経作用であり、細胞増殖におけるNa,K-ATPaseの役割を示唆している。本研究では、IGF-Iのグリア細胞Na,K-ATPaseに対する作用の分子機構ならびにその意義を明らかにすることを目的とし、in vitroにおいてはmRNAレベルでの解析、免疫細胞化学的検討を行い以下の成績を得た。又in vivoにおいてはIGF-I投与のNa,K-ATPaseアイソザイムに対する作用、脳傷害時におけるIGF-IとNa,K-ATPaseアイソザイムの動態について免疫組織学的検討を行っている。 (1)ノザンブロット解析により、培養グリア細胞Na,K-ATPaseα1アイソザイムmRNAの発現がIGF-I処置後速やかに起こることが明らかになった。 (2)IGF-Iのアストロサイト増殖作用が、ウアバイン、低K^+条件で制御されることより、本作用にNa,K-ATPaseが関与していることが示された。 (3)IGF-Iの細胞増殖作用、Na,K-ATPase誘導作用は、外液Ca^<2+>に依存していなかった。 (4)アストロサイトNa,K-ATPaseに対するIGF-Iの作用を細胞免疫化学的に検討したが、本酵素アイソフォームの細胞内分布に変化は見られなかった。
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