MMP-2(ゼラチナーゼA)の関節組織破壊における役割
Project/Area Number |
06670188
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡田 保典 金沢大学, がん研究所, 教授 (00115221)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | マトリックスメタロプロテアーゼ / 細胞外マトリックス分解 / 潜在型酵素活性化 / 慢性関節リウマチ / 関節組織破壊 |
Research Abstract |
Matrix metalloproteinase(MMP)遺伝子ファミリーは、一次構造が明らかにされた10種類の分子種から構成されている。本研究では、MMP-2(gelatinase A)の慢性関節リウマチ(RA)関節組織における局在と潜在型MMP-2(proMMP-2)の活性化機序を検討し、以下の新しい知見を得た。 1)MMP-2はRA滑膜組織の表層細胞下層における線維芽細胞に局在し、MMP-1やMMP-3が表層細胞から産生されるのと対照的であった。 2)TIP-2もMMP-2と同様に表層細胞下層の線維芽細胞に局在していた。ProMMP-2は培養液中でTIMP-2と複合体を形成することから、両者が線維芽細胞中に共存することは、細胞内での複合体形成の可能性を示唆している。 3)細胞膜貫通ドメインを持つ新しいMMP(membrane type-MMP=MT-MMP)の一次構造を決定し、MT-MMPの細胞膜上での発現がproMMP-2の活性化に決定的役割を果たすことを示した。また、MT-MMPもRA滑膜表層細胞下層の線維芽細胞に局在した。 4)RA滑膜細胞を初代培養すると培養液中に活性型MMP-2の出現があり、コンカナバリンA処理で活性化が強く促進された。一方、MT-MMPのmRNAレベルはコンカナバリンA処理で6倍増強した。また、その細胞膜成分はproMMP-2を活性化し、TIMP-2を加えると活性化の阻害がみられた。 以上のデータは、MMP-2がRAの滑膜組織で産生され、MT-MMPによる活性化後に関節組織破壊に関与する可能性を示唆している。また、その活性化はTIMP-2で調節されていると考えられる。MMP-2,TIMP-2,MT-MMPのmRNAレベルでの発現をみるためin situ hybridizationを現在遂行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)