Project/Area Number |
06670191
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
青笹 克之 大阪大学, 医学部, 教授 (30115985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 祐幸 大阪大学, 医学部, 助手 (40252663)
大澤 政彦 大阪大学, 医学部, 助手 (80213685)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 血管肉腫 / 病理学 / 疫学 / 発症要因 / 慢性炎症 / 慢性膿胸 |
Research Abstract |
本研究は血管肉腫の発症要因を明らかにすることを目的とした。1993-4年に血管肉腫の全国調査を行い、以下の点を明らかにした。 (1)本邦症例の6%が慢性膿胸患者の胸膜からの発生であった。このことは慢性炎症の存在という特異な状況下に血管肉腫発症の危険要因が内在していることを強く示唆している(Mod Pathol 1994)。慢性炎症巣に分泌・生成されるサイトカインや窒素酸化物(NO)の腫瘍発生への関与を検討する必要がある。(2)癌に対する放射線照射部位の皮下やトロトラストによる肝からの発生例が9%にみられた(Cancer 1995)。トロトラストと肝の血管肉腫の関係については従来より言及されてきたが、本研究はより具体的な知見を与えるものである。(3)血管肉腫の診断は他の軟部肉腫と同様に困難な場合が少なくない。通常のH.E染色の補助手段としての免疫組織化学の有用性を検討したところ、血管内皮のマーカーである第8因子関連抗原、UEA-1、CD31を組み合わせることにより、正確な診断が可能となることを示した(Cancer印刷中)。(4)血管肉腫は血管増殖因子であるvascular endothelial growth factor(VEGF)に対する抗体に対して陽性反応を示すことが判明した。そこで、VEGFおよびそのレセプターのmRNAの発現をin situハイブリダイゼーション法を用いて調べたところ血管肉腫細胞はVEGFおよびそのレセプターのmRNAの発現していることが示された(投稿中)。このことはオートクリン、パラクリン増殖機構の存在を示唆している。現在、追加検討中である。(5)血管肉腫は予後の不良な疾患であるが、今後の治療指針に資する目的で予後因子の検討を行ったところ、初診時の腫瘍の大きさと補助治療法の有無が予後に影響を与えることが判明した(投稿中)。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)