Project/Area Number |
06670271
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
古島 理江子 順天堂大学, 医学部, 助手 (50146776)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ピリミジンde novo合成経路 / Orotate phosphoribosyl transferase / Orotidine-5′-phosphate decarboxylase / glycosome / Trypanosoma cruzi |
Research Abstract |
我々は核酸合成系の特にピリミジンde novo合成系がほとんどの生物に存在することから、その基本的な重要性に着目し研究を進めている。トリパノソーマ科原虫の本経路は他の生物同様6酵素の連続反応から成るが、第5・6の酵素Orotate phosphoribosyl-transferase(OPRT)とOrotidine-5´-phosphate decarboxylase(OMP-DC)は、他の生物の場合細胞質に存在するのに対し、本原虫に特異な細胞小器官グリコソームの膜に存在するといわれている。グリコソームは一重膜袋状構造をとり内部に解糖系酵素などが局在することから化学療法の標的として注目されているが、両酵素とグリコソームの詳細な報告は少ない。本研究は、両酵素の特性およびグリコソーム膜結合性を明らかにする目的で、Trypanosoma oruzi培養虫体を遠心分画し得られた画分の酵素学的解析、ショ糖密度勾配法後の画分の電顕観察、酵素活性測定を実施した。その結果、約75%の両酵素活性は膜画分に回収され、それらOPRT OMP-DCの酵素学的特性(Km値 至適pHなど)は酵母の両酵素の値と似ていた。この画分をショ糖密度勾配法により分画した結果、低いが両酵素活性を示す画分は、グリコソームの標識酵素であるヘキソキナーゼ活性を示した。この画分の電顕観察により、ほぼ均一な一重膜袋状構造物の存在を確認した。以上のことから、両酵素の特性が明らかになり両酵素のグリコソーム膜への結合性が強く示唆された。また、細胞分画により得られた膜画分の可溶化の条件を14種の可溶化剤を用いて検討したところ、NP40 1%とDOC 0.5%の条件がよく、活性は硫安画分40〜60%に回収された。両酵素の部分精製は検討中である。さらに、両酵素のグリコソーム膜上への局在を示すため、免疫電顕の実施を計画中である。
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