HTLV-1 Taxに結合する未知細胞因子の転写促進機能
Project/Area Number |
06670316
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 正孝 東北大学, 医学部, 助教授 (30180392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅村 和夫 東北大学, 医学部, 教授 (20117360)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | HTLV-I / Tax / トランスアクチペ-タ / NF-kB / RNA結合蛋白 / ATL |
Research Abstract |
成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)のTaxは、宿主細胞側の増殖関連遺伝子の転写を活性化し、T細胞がん化に関与していると考えられている。これまで、我々を含めいくつかのグループがTaxに直接会合する因子を同定し、その中にはNF-κBなどのの転写因子が含まれている。しかし、Taxの作用がすべて説明されるには到っていない。本研究では、Taxの免疫沈降物を平衡型、非平衡型二次元電気泳動法を用いて詳細に解析し、Taxと会合する新たな分子を検索した。抗Taxモノクローナル抗体(TAXY-8)でHTLV-I感染細胞(TL-Mor.MT-2,HUT102)、および、Tax遺伝子導入Jurkat細胞(JPX-9)の細胞抽出液を免疫沈降し、沈降物を次元電気泳動により解析した。等電点6.0、分子量120kDa(p120)、および、等電点7.5、分子量70kDa(p70)の2種類の細胞性因子とTaxとの特異的な共沈が、調べたすべての細胞で認められた。それぞれの分子を大量精製し、リジエンドペプチターゼ、トリプシンにより消化し、得られたp120、p70のペプチドフラグメントより分子内アミノ酸配列を決定した。その結果、p120は、6本のペプチドのうち5本のペプチドが転写因子NF-κB2(lyt-10)と同一のアミノ酸配列を示したが、残る1本のアミノ酸配列は異なっていた。このことから、p120はNF-κB2に類似した新たな転写因子であることが示唆された。また、p70は3本のフラグメントのすべてが、ポリ(A)RNA結合蛋白質(PABP-1,2)のRNA結合ドメインと高い(90%)ホモロジーを示したが、同一の配列ではなく、p70はPABPファミリーの新たな一員であることがわかった。現在、これら分子のcDNAのクローニングを行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)