ジーンターゲッティングによる変異EBウイルス産生系の確立
Project/Area Number |
06670331
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
高田 賢蔵 山口大学, 医学部, 教授 (30133721)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | EBウイルス / ウイルスベクター / 遺伝子治療 / ジーンターゲッティング / 組み換えEBウイルス |
Research Abstract |
目的:EBウイルス(EBV)はin vitroの優れた増殖系がないため、これまで組換えEBVを大量に増殖させることは困難だった。我々はEBV陽性バ-キットリンパ腫由来のAkata細胞からEBV陰性クローンを分離した(J.Virol.,1994)。親Akata細胞は抗ヒトIgG抗体処理に反応して大量のEBVを産生するユニークな細胞であり、EBV陰性クローンも同性質を保存していると予想された。このEBV陰性クローンにEBVを再感染させ、EBV増殖のための細胞として利用可能か否かを検討した。 方法と結果:1)EBV DNAのBamHI-X断片にコードされるthymidine kinase(TK)遺伝子をneomycin耐性遺伝子で置換したターゲッティング用プラスミドを作製した。 2)1で得られたプラスミドをEBV陽性Akata細胞へ導入しG418耐性になった細胞クローンを回収した。 3)PCR法及びサザンブロッティング法でG418耐性細胞がEBV TK遺伝子領域の相同組換えによる組換えEBVを保持していることを確認した。 4)G418耐性細胞を抗IgG抗体処理して誘導された細胞上清中のEBVは野生型と組換え型EBVの混合液である。このウイルス液をEBV陰性AkataクローンへG418存在下で感染させ組換えEBVのみが感染した細胞クローンを分離した。 5)組換えEBVのみに感染したAkata細胞クローンを抗IgG抗体で処理することにより、大量に組換えEBVを産生増殖することができた。 考察:EBV陰性Akata細胞を用いて組換えEBVを大量に感染増殖させることが可能になった。組換えEBVの大量増殖システムの開発により、EBV遺伝子の機能を容易に調べることが可能になったばかりでなく、EBVを遺伝子治療のベクターとして使用することが可能になったと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
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