Heat-stable antigenの補体制御活性に関する研究
Project/Area Number |
06670355
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
櫃本 泰雄 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (90136333)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Keywords | Heat-stable antigen / マウス補体 / 胸腺細胞 / アポトーシス / ネガティブ セレクション |
Research Abstract |
私は、赤血球上heat-stable antigen(HSA)がマウス補体活性化を制御していることを報告してきた(Hitsumoto et al.1993.Int.Immunol.5:805.)。本研究課題では、HSAが補体のどのレベルを制御しているかということと、その補体制御活性が未分化細胞上でいかなる役割を担っているかという点について研究を進めた。その結果、HSAにより制御されるマウス補体成分はC7であることが判明した(Y.Hitsumoto etal.,1993.Mol.Immunol.30(supp):16.)。このC7制御メカニズムは、抗HSAmAbR13のFabフラグメントがマウス赤血球上へのC7結合を阻害するという実験結果から、HSAによるC5b67複合体形成阻害か、あるいは形成されたC5b67複合体が赤血球膜内に埋没する過程を阻害するかの二通りの可能性に絞られた。また、本研究課題のもう一つの目的である、未分化細胞、ことに胸腺細胞における、HSAの生物学的意義の解明については、現在、培養系を用いた実験を進めている。固相化されたR13は、胸腺細胞のCD3依存性DNAフラグメンテーションおよび細胞死(アポトーシス)を増強するが、デキサメサゾンあるいはPMAによるアポトーシス増強効果は示さない。一方、R13プラス二次抗体によるHSA架橋は、それ単独では細胞内カルシウム上昇を引き起こさない。HSAが胸腺細胞の中でも、より未分化なCD4^-CD8^-およびCD4^+CD8^+にのみ表出されていることから、胸腺内での未知のリガンドによるHSA架橋が、TCR/CD3架橋によるアポトーシス誘導の域値を抑制し、negative selectionを促進していることが示唆された。この胸腺細胞上HSAの注目すべき生物活性と補体制御活性との関連を今後更に追求する必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)