飲酒行動を決定する遺伝要因とその健康影響に関する実験疫学的研究
Project/Area Number |
06670378
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hygiene
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹下 達也 大阪大学, 医学部, 助教授 (20150310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江副 智子 大阪大学, 医学部, 助手 (40232954)
丸山 総一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (70219567)
竹内 亨 大阪大学, 医学部, 講師 (00188161)
森本 兼曩 大阪大学, 医学部, 教授 (20143414)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 遺伝子多型 / PCR / アルデヒド脱水素酵素 / アルコール脱水素酵素 / アルコール感受性 / 飲酒行動 / 人種差 / 分子疫学 |
Research Abstract |
中規模の製造業事業所の男女従業員全員を対象として、(1)質問紙およびアルコールパッチテストを用いてアルコール感受性を調査し、(2)アルコール代謝に関連するALDH2およびADH2の遺伝子多型をPCR法を用いて同定し、相互の関連性を検討した。すべてに有効な情報が得られた男424名、女100名を対象として、以後の解析を行った。 遺伝子型の解析においては、とくにALDH2遺伝子型に関しては、一塩基のミスマッチをプライマーに導入することによるPCR-RFLP法を開発し、極めて簡便に遺伝子型のスクリーニングが可能となった。今後東洋人において遺伝子多型、飲酒行動の相互作用による健康破綻の発生に関する様々な疫学調査を行う上で、有用と考えられる。 ALDH2遺伝子型の解析の結果、アルコール感受性、飲酒行動ともに、これまで考えられてきたような、活性保有、活性欠損の2群ではなく、3つの遺伝子型(典型型ホモ、ヘテロ、非典型型ホモ)に対応する3群に分けられることを、はじめて明らかにした。しかし、飲酒時の症状は、遺伝子型の後二者間にはかなりの重複があることも明らかになった。ALDH2以外にADH2の多型に関しても、東洋人においては多型の頻度が高く、ALDH2多型にくらべてマイルドではあるが、アルコール感受性に対して、一定の影響を及ぼしていることをはじめて集団レベルでははじめて明らかにすることができた。 またアルコール感受性の指標としては、飲酒時の諸症状の信頼度が高いこと、パッチテストは皮膚局所における他の要因の影響を受けるため、やや信頼度が劣ることなども明らかにすることができた。これらの結果を、今後の集団を対象とした健康測定に活かして生きたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)