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¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
本研究では,富山県内に広く調査地点を設け空中花粉調査を実施し,あわせて地域の病院における患者数とその年次推移について疫学的・統計的解析を行った。更に,昆虫アレルゲン等の職業的暴露歴を有する集団に対して免疫学的検討を加えた。得られた結果は,以下のようなものであった。 1.富山県内5地域で5年間の空中花粉調査を実施し,スギ花粉数の年次変動について明らかにした。また,そうした資料をもとに,精度の高い花粉予測方法を開発し,その有効性について検討した。 2.富山県内のK病院における,1965年から1993年までの鼻アレルギー患者の年次変動について検討した結果,栄養調査による動物性脂肪の摂取等との間に統計的な関連性が見い出された。季節性鼻アレルギー(大半がスギ花粉症)の場合は,空中スギ花粉飛散数との間に有意な相関が得られたが,そうした成績は,鼻アレルギー発症に対する環境要因の複合作用の重要性を示す成績と考えられた。 3.都市部における予備的受療率調査により,浮遊粒子状物質(SPM)など大気汚染物質は,鼻アレルギーに対する症状増悪要因として働き,患者増加に寄与している可能性が示された。更に,職業性暴露のある場合は,昆虫(ユスリカ)アレルゲンも時に重要な役割を果たしていることを,イムノブロッティング法およびELISA法などを用いて証明した。
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