抗酸菌感染症における定量的PCRを応用した迅速診断法の開発
Project/Area Number |
06670609
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
久世 文幸 京都大学, 胸部疾患研究所, 教授 (10027104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 克洋 京都大学, 胸部疾患研究所, 助手 (00206468)
田中 栄作 京都大学, 胸部疾患研究所, 助手 (30183461)
網谷 良一 京都大学, 胸部疾患研究所, 講師 (70167964)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | M.avium complex / polymerase chain reaction / alpha antigen / competitive PCR |
Research Abstract |
PCR法を用いて排出抗酸菌の迅速な定量法を一部開発し、その検討を行なった。 M.aviumのα抗原をコードしている遺伝子の中で、M.aviumに特異的な遺伝子配列を選択し、同部分を増幅するprimerの設計を行ない、これを現有のDNA合成装置を用いて作成した。また、当研究室にて臨床検体より分離保存している多数のM.avium complexを含む抗酸菌より、ガラスビーズ、ライソゾームにより溶菌し、フェノールを用いてDNAを抽出した。これをtemplateとして、先に作成したprimerを用いてサーマルサイクラ-によりPCRを行なった。PCR産物をアガロースゲル電気泳動し、更にサザンブロッティングを行ない、その有無を検出した。電気泳動では、M.aviumとM.mariumの両者でPCR陽性となったが、サザンブロッティングでは、M.aviumにのみ陽性であった。 先に我々が設計したprimerと同じprimerで増幅され、かつ、更にそのPCR産物の長さが元のものと異なる遺伝子配列を持つcompetitorを、市販のcompetitor作成キットを用いて作成した。段階的に希釈したcompetitorをそれぞれ検体と共にPCRを行ない、反応液をアガロースゲルで電気泳動することにより検体由来の産物とcompetitor由来のものとを分離し、両者がほぼ同量となる箇所をもって検体中のM.avium complex由来のDNA量を判定した。この方法を菌液に対して同様に行なうことにより、菌の半定量化を試みた。実験の結果、菌由来のDNAでは、competitive PCRを行なうことにより、半定量が可能となった。また、培養菌液を用いた検討では、同様にcompetitive PCRを行なうことにより、菌量が多量の場合、半定量が可能となった。今後は、更にPCRの感度の向上をはかり、より少量の菌数での半定量化の開発が重要と思われた。なお、この研究成果の一部は、第65回実験結核研究会で発表予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)