Project/Area Number |
06670630
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山口 佳寿博 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30129712)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山田 吉孝 慶應義塾大学, 医学部内科, 助手 (00233627)
高杉 知明 慶應義塾大学, 医学部内科, 助手 (50236220)
森 正明 慶應義塾大学, 保健管理センター, 助手 (10220021)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 高加重状態 / 肺循環 / 肺血流分布 / マイクロスフェア- / 肺胞気低酸素 / 混合静脈血低酸素 |
Research Abstract |
重力は肺の換気、血流分布を規定する最も重要な生理的因子である。本研究の最終目標である高加重状態では重力の影響が強調され、肺血流が存在できる部位が極端に減少すると同時にV_A/Q不均等分布のために肺胞気低酸素、混合静脈血低酸素症が発現する。これら両低酸素状態は高加重状態における重力依存肺血流分布を修飾することが予想される。この点を検討する目的で+1G下の肺血流分布に及ぼす肺胞気低酸素ならびに混合静脈血低酸素症の影響を重金属マイクロスフェア-法によって解析した。自家血液添加クレブス・ヘンゼライト液を灌流液とした家兎摘出肺を70ml/分の流量で灌流し、吸入気酸素濃度は人工呼吸器の吸入気酸素濃度を介して、混合静脈血のそれは回路中に挿入した人口肺を介して調節した。人工呼吸器ならびに人工肺の酸素濃度をともに95%に保ったものをコントロール群、人工呼吸器の酸素濃度のみを2%に維持したものを肺胞気低酸素群、人工肺の酸素濃度のみを2%に保ったものを混合静脈血低酸素群とした。各実験条件下での肺血流分布を重金属でラベルしたマイクロスフェア-によって測定した。実験終了後肺を重力方向に4分割(plane)、各planeを更に3-5個(piece)に細分し各pieceの重金属活性をX線蛍光分析法によって解析した。コントロール群では肺底部で最も血流が多く肺上部に至ほど血流は低下した。同一重力面では肺の中心部ほど血流が増加した。肺胞気低酸素群では重力方向の血流分布が逆転し肺上部ほど血流が増加した。同一重力面では、肺胞気低酸素は肺底部前部の血流を減少させたが、上肺野前部のそれを増加させた。混合静脈血低酸素群では肺胞気低酸素群と質的に同様の傾向を示したがその程度は明らかに弱かった。肺胞低酸素、混合静脈血低酸素は重力による肺血流分布に拮抗する作用を有することが判明した。
|