末梢神経のdystroglycan複合体(新しいlaminin受容体)の機能解析
Project/Area Number |
06670670
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
松村 喜一郎 帝京大学, 医学部, 講師 (50260922)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 広樹 帝京大学, 医学部, 助手 (90260926)
清水 輝夫 帝京大学, 医学部, 教授 (00107666)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 末梢神経 / dystroglycan / laminin / dystrophin / シュワン細胞 / 髄鞘 / 生化学 / 細胞生物学 |
Research Abstract |
本研究では末梢神経dystroglycan複合体の機能を解明することを最終目標に,生化学的,細胞生物学的手法を活用した.まず末梢神経dystroglycan複合体の生化学的解析を施行した.末梢神経粗膜分画を調整後各種detergent,アルカリ条件下での可溶化パターンを検討した結果,dystroglycan複合体中のα-dystroglycanは細胞膜外の蛋白,β-dystroglycanは細胞膜貫通蛋白であることをつきとめた.末梢神経dystroglycan複合体は末梢神経粗膜分画像よりdetergentで可溶化されWGAカラムで部分抽出された.部分抽出されたα-dystroglycanはlamininと結合することをつきとめた.興味深いことにこの結合はカルシウム依存性でヘパリンによって抑制された.次にdystroglycan複合体の各構成要素に対する特異抗体を用いて末梢神経の免疫組織染色を行い,その発現状態のおおよそを確認した.すなわちα-dystroglycan,β-dystroglycanはともに髄鞘の外膜に限局して発現していた.細胞外基質の各種構成要素の発現状態を解明する第一段階として,lamininのアイソフォームであるmerosinが髄鞘外膜を取り巻く基底膜に発現し,従ってdystroglycan複合体とco-localizeすることを明らかにした.これらの所見は共焦点レーザー走査顕微鏡を用いた解析により確認した.以上我々はdystroglycan複合体がシュワン細胞・髄鞘におけるこれまで未知の全く新しいタイプのlaminin受容体・細胞接着因子であることを証明した.
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)