Project/Area Number |
06670719
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
末松 正邦 神戸大学, 医学部・付属病院, 助手 (90240853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 良平 神戸大学, 医学部付属病院, 医員
横山 光宏 神戸大学, 医学部, 教授 (40135794)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 動脈硬化 / NO合成酵素 / 血管 |
Research Abstract |
内皮由来弛緩因子が一酸化窒素(NO)あるいはその化合物であることが明らかとなり、NOは血管トーヌスだけでなく血管平滑筋の増殖、血小板凝集などにも重要な役割を果たし、NOは血管内皮のみならず平滑筋からも放出され、現在三種のNO合成酵素(NOS)がクローニングされている。 我々は動脈硬化モデルである遺伝性高脂血症家兎(WHHL)においてin‐situ hybridization法および免疫組織染色法を用いて内皮細胞constitutiveNOS(EcNOS)がmRNAレベル、蛋白レベルで増加していることを既に明らかにしたが、今回動脈硬化の進展とEcNOS発現の関連性を検討した。高脂血症は存在するがまだ組織学的に動脈硬化巣は認められない若年のWHHLの大動脈ではEcNOSのmRNAレベルおよび蛋白レベルは通常の日本白色家兎の大動脈におけるEcNOSの発現レベルと同等であった。また4週間2%コレステロール食を与えた高コレステロール食家兎に関しても同様の検討を行ったが組織学的に動脈硬化は認められず又EcNOSのmRNAレベルおよび蛋白の発現レベルは通常の日本白色家兎の大動脈と同等であった。 以上の検討により動脈硬化血管におけるEcNOSの発現は、高脂血症の存在のみでは増強せず、組織学的に動脈硬化性変化を生じて初めて増強を来たす。このことから、動脈硬化巣で観察される平滑筋細胞、マイクロファージなどから放出されるサイトカイン、あるいは動脈硬化巣に集積した酸化低密度リポ蛋白(LDL)などがEcNOSの発現増強に重要な役割を果たしていることが示唆された。 2.死後ヒト冠動脈を対象に免疫組織染色法を用いてNOSの蛋白レベルでの発現を検討した。動脈硬化の認められた冠動脈においてもEcNOSの蛋白の発現は認められ、また肥厚した内膜層内に存在する遊走細胞にinducibleNOSの蛋白の発現が認められた。
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