汎発性強皮性の発症に関わる真皮線維芽細胞周辺プロチオグリカンの分子生物学的研究
Project/Area Number |
06670854
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
|
Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
山蔭 明生 独協医科大学, 医学部, 助教授 (50106944)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 俊 獨協医科大学, 医学部, 助手 (90265299)
藤沢 崇行 獨協医科大学, 医学部, 助手 (50218997)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 汎発性強皮症 / 線維芽細胞 / 細胞間マトリックス / プロテオグリカン / TGF-β / basic FGF / 成長因子 / CD44 |
Research Abstract |
汎発性強皮症患者病変部皮膚の真皮線維芽細胞表面および細胞間マトリックスに存在するプロテオグリカンがTGF-βやbasic FGFなどのレセプターとして成長因子の貯蔵、分解機構からの保護、放出の時期の調整などにより、強皮症線維芽細胞の増殖に直接関与していることを明らかにした。すなわち、TGF-βは汎発性強皮症患者病変部線維芽細胞表面および細胞間マトリックスに存在するヘパラン硫酸プロテオグリカンのコア蛋白に健常人由来線維芽細胞よりも多く結合し、basic FGFは汎発性強皮症患者病変部線維芽細胞表面および細胞間マトリックスに存在するDecorinに健常人由来線維芽細胞よりも多く結合することが明らかになった。その際、本研究費で購入したフレークアイスメーカーで簡便に製造した雪状氷で反応系全体を4℃に保った状態でリガンドとレセプターとの結合を解析した。ヘパラン硫酸プロテオグリカンの、TGF-β レセプターとしてのシグナル伝達を含む作用機転についても解明した。さらにプロテオグリカンのレセプターであるCD44の役割についてシグナル伝達を含む作用機転も検討し、汎発性強皮症患者由来線維芽細胞ではCD44の発現が健常人由来線維芽細胞よりも亢進しているか、CD44のリン酸化がより高度におこっている可能性があることを明らかにした。これらの検討をふまえて、本研究では、(1)強皮症線維芽細胞の増殖に直接関与しているプロテオグリカンの合成及び分解過程を種々の細胞増殖因子を用いて制御する、(2)レセプターとしてシグナル発信の源となるTyrosine kinaseの阻害剤(ア-ブスタチン・メチル2,5-ジヒドロキシシンナメート・ゲニステイン・ラベンダスチンA等)を投与する、などによる難治性疾患の一つである本症の新しい治療法の開発に第一歩を標した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)