表皮止血防御機構としてのケラチノサイト組織因子の病理生化学的研究
Project/Area Number |
06670860
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
清水 正之 三重大学, 医学部, 教授 (70024742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 宏治 三重大学, 医学部, 教授 (70077808)
水谷 仁 三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (30115737)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 組織因子 / トロンボプラスチン / 凝固因子 / ケラチノサイト |
Research Abstract |
組織因子(第三因子、組織トロンボプラスチン)は外因系凝固系開始起点となる凝固系における最重要な因子の一つである。皮膚は常に外界と接する臓器で外傷による出血凝固の最も主たる役割を担う部位であり、この点から凝固系因子の存在が予測されるが、皮膚の外因系凝固系との関連は全く明かにされていなかった。申請者らは正常皮膚における組織因子の分布、機能、発現を明かにすると共に皮膚疾患での発現を検討した。正常皮膚において組織因子は表皮内トロンボモジュリンの消失する表皮有棘層内の上層および顆粒層下部にかけて発現が見られた。培養表皮を用いた検討では未分化正常培養表皮細胞には組織因子は認められず、分化表皮細胞株であるSV40変異表皮細胞株や扁平上皮癌細胞株において発現が認められた。さらに未分化正常培養表皮細胞の力ルシウムによる分化誘導により組織因子の発現を誘導できた。これら組織因子は免疫学的検索のみならず、生物活性をも有していた。さらに、この発現はPCRを用いた検索においてmRNAの発現を確認した。臨床標本を用いた検索では、組織因子は表皮障害部の周辺表皮細胞に創部を取り囲むように速やかに発現し、同部位ではフィブリンの沈着がみられ、表皮における凝固機転の開始を担っていることが証明された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)