Project/Area Number |
06671010
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮崎 純一 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10200156)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | インスリン / ブドウ糖 / グルコキナーゼ / ヘキソナーゼ / β細胞 |
Research Abstract |
MIN6細胞は生理的グルコース濃度の範囲で濃度依存性にインスリン分泌をするはじめての細胞株である。我々は、MIN6細胞のグルコース取り込みが非常に迅速であるということ、またグルコース台謝も生理的範囲内で濃度依存性に増加することなどを見いだした。さらに、優位に発現しているグルコーストランスポーターのアイソフォームがGLUT2であること、正常β細胞と同一タイプのグルコキナーゼが発現し、グルコースリン酸化が主にグルコキナーゼによって行われていることも明らかにした。そこで膵β細胞でのグルコキナーゼの役割を検討するため、MIN6細胞におけるグルコースリン酸化過程の濃度依存性を変化させることをねらい、グルコースリン酸化活性のKmの低いラットヘキソナーゼIcDNA発現ベクターに組み込んでをMIN6細胞に導入した。ヘキソナーゼI過剰発現MIN6細胞では、特に10mM以下のグルコース濃度でグルコース代謝が顕著に増加していた。このようにヘキソキナーゼIの強制発現によるグルコースリン酸化速度の増加が解糖系の反応速度を増加させたことは、グルコースリン酸化の過程が解糖系の律速過程であることを示している。次にこれらの細胞でのグルコース刺激によるインスリン分泌を検討した。インスリン分泌もグルコース代謝と同様に10mM以下のグルコース濃度で顕著な増加を認めた。このようにヘキソナーゼの過剰発現により、グルコース代謝およびインスリン分泌が増加したことから、グルコースは代謝されることによりシグナルを形成し、その過程ではグルコースリン酸化を担うグルコキナーゼが重要な役割を果たしている、すなわちグルコキナーゼがグルコースセンサーとして機能していると考えられた。
|