接触系凝固因子並びにフィブリン関連因子による癌転移抑制の解析
Project/Area Number |
06671108
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
朝倉 伸司 自治医科大学, 医学部, 講師 (70245033)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | Anti-cell adhesion / High molecular weight kininogen / Low molecular weight kininogen / Histidine rich domain integrin / Adhesion molecules |
Research Abstract |
〔目的〕本研究代表者らが文部省の助成金により自治医科大学血液研究所(止血血栓)にて本題目を検討した。つまり我々は血漿から強力な抗細胞接着因子を新たに分離同定し、アミノ酸分析から、この蛋白質画分は2本鎖高分子キニノゲン(HKa)であることを見いだした(Asakura et al.,J.Cell.Biol.1992)。今回更に高分子キニノゲンの抗細胞接着に重要なドメインについて検討した。方法としてはHKaの抗細胞接着活性は固相化vitronectin(VN)に対するosteosarcoma cell line(MG-63)及びfibroblastの細胞伸展の阻害活性を指標とした。HKの阻害活性は、精査の結果、軽鎖N末より約100残基の塩基性peptides(F1+2domain)に存在しhistidineが重要な役割を担っていることが判明した。F1+2をコードするcDNAを作製し、recombinant protein(r-HRD)を用いて作用機作について検討した。r-HRDはHKaと同様,VNをligandにした場合、弱いながら抗細胞接着活性を認めたが、rHRDをsubstratumにした場合、逆に細胞接着活性が認められた。この活性はGRDGSPペプチドで抑制された。r-HRDには既存の細胞接着モチーフは認められず、integrinに対する新しいligandと考えられた(J.Biol.chem.and Blood,submitted)。以上の結果より、HKaの抗細胞接着活性はdisintegrin様作用と推定された。これらのことは組織、血管等in situにおいて凝固接触相の活性化に伴って産生されるHKaが炎症や腫瘍の局所において細胞の侵入、移動、定着及び増殖等の重要なmodulatorである可能性を示唆している。またさらにastrocyteを中心とするgliosisに関し、VNが深く関与していることを報告した(Brain reserch 1994)。現在HKaが強力なmodulatorであることを発見し、論文を投稿中である(Neuron.submitted)。助成金を賜わり、今までにない新しい知見を得られたことを深く感謝します。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)