骨髄異形成症候群の白血化過程におけるテロメア短縮様式とG2期制御機構
Project/Area Number |
06671111
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
大屋敷 純子 東京医科大学, 医学部, 助手 (20191950)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Telomere / wyelodysplastic syndrome / leukemia / genonic instability |
Research Abstract |
骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome;MDS)は約30%が白血化し、その過程が病型移行という形で観察されるため、固形癌における多段階発癌と同じ分子機序が想定されている。一方、染色体末端のテロメア反復配列は癌化や老化と共に短縮することが知られており細胞分裂寿命を反映すると言われている。そこで、MDSの白血化過程における分子機構を明かにする目的で白血化前後のテロメア反復配列の変化を既報のTRA(termenal repeat assay)法で経時的に解析した。その結果MDSはテロメア短縮様式より以下のI-III型に分類された。I.初診時よりテロメア短縮を認める群。II.白血化に伴ってテロメア短縮を認める群。III.経過を通じてテロメア短縮を認めない群。個のうちI群は複雑型染色体異常を有する例が大半で、6ヶ月以内に急激な経過で死亡する高リスク群が多いのに対してIII群は正常核型の例がほとんどであった。またII群では白血化と共にdouble minuteの出現を認める例があった。 このようにMDSにおいてはテロメア短縮は染色体異常と深い関わりを持っていると考えられた。またMDSという前癌状態から白血病へと進行する過程においてこの様なテロメア反復配列の変化がみられたことよりMDSの一部の症例ではゲノム不安定性が病態に影響を及ぼしている可能性が示唆された。DNA修復機構と共に細胞周期関連遺伝子制御との関係を解明していくことが今後の課題と思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)