Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 孝文 川崎医科大学, 医学部, 助手 (60203238)
和田 秀穂 川崎医科大学, 医学部, 講師 (70191830)
神崎 暁郎 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40148698)
杉原 尚 川崎医科大学, 医学部, 講師 (60140505)
山田 治 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (50104790)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
本年度にあげ得た研究業績は次のごとくである。 1.わが国の赤血球膜異常症の疫学的特徴:自験610症例について検索し、遺伝性球状赤血球症(HS)が最多で、遺伝性楕円赤血球症、遺伝性有口赤血球症がつぎ、赤血球膜脂質異常症は数%であった(Int J Hemato 60:23-38,1994)。 2.わが国のHSの分子病態の特徴:諸外国とは異なり、わが国のHSの病因はband3/band4.2異常症が主体で、spectrin/ankyrin異常症は稀であることを見いだした(Int J Hematol 60:227-238,1994)。 3.Band4.2異常症の研究:1 Band4.2欠損症自験34症例の特徴を解析し、わが国ではcodon142Ala→Thr点変異症例(Nippon type)が主体であることを招待依頼論文として報告した(Biochim Biophys Acta 1204:131-148,1994およびAm J Med Sci 307:190-203,1994)。2)Band4.2欠損症(Nippon type)における赤血球膜病態の分子電顕学的、物理化学的研究を行い、band4.2完全欠損によるband3の物性障害を見いだした(Int J Hematol 59:157-175,1994およびPathophysiology 1(Suppl):235,1994)。3)Band4.2の遺伝子発現と膜形態形成を正常およびband4.2欠損症赤血球について報告した(Blood 84:5a,1994)。4)Band4.2欠損症の新しい遺伝子異常2家系を発見した(Blood84:7a,1994およびInt.J Hematol 印刷中,1995)。 4.わが国のspectrin異常症の研究:1)β-Spectrin Le Puy in Yamagataを発見(Eur J Haematol 52:92-98,1994)、この症例の細胞骨格蛋白網の異常を詳述した(Virchows Archiv 425:297-304,1994)。2)α-Spectrin(α^< LELY>)に関する国際共同研究の一環として日本人の遺伝子特性を検索した(Br J Haematol印刷中,1995)。
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