Project/Area Number |
06671161
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
|
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
石川 勲 金沢医科大学, 医学部, 教授 (30097414)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 血液透析 / 腎嚢胞 / 腎細胞癌 / 核型 |
Research Abstract |
透析患者には悪性腫瘍の中でも腎細胞癌の発生が著しく高い。これは病腎に嚢胞化が起こるためと考えられている。本研究では透析患者の腎細胞癌が嚢胞-非定型嚢胞-腺腫-腎細胞癌と連続性を持って移行することをトリソミ-の観察から見出そうとした。まず透析患者20症例の多嚢胞化萎縮腎に合併した腎細胞癌を培養しそのKaryotypeと末梢血のKaryotypeを比較検討した。壊死組織などで腫瘍細胞が培養できなかったものをのぞき、12例中現在までに結果の出ている10例について報告する。10例中7例は乳頭型、3例は非乳頭型腎細胞癌であった。乳頭型の染色体数をみると染色体2,3,4番に増加(トリソミ-)1例ずつ、5番に増加2例と減少(モノソミ-)1例、6番に減少1例、7番に増加1例、8番に増加1例と減少1例、12番に増加2例、13番に増加1例と減少1例、16番い増加4例、17番に増加1例と減少1例、18番に減少2例、20番に増加2例、22番に増加1例と減少1例、Xに増加1例と減少1例、Yに減少3例がえられ、それ故乳頭型では7例すべてに染色体の数の異常ととくに16番の増加(トリソミ-)とY染色体の欠失が目立つという新しい所見がえられた。また非乳頭型では3例中2例にKaryotypeの異常は見出せず、残る1例に染色体の数の異常が見出された。次にこれら染色体の数の異常が嚢胞、非定型嚢胞、腺腫のどの段階から起こっているかを知るため病変部と対比しつつ染色体数の異常をパラフィン切片から検出しようと試みた。検出には各染色体のDNAプローブを用いIn situ hybridizationによる細胞内シグナルを染色、顕微鏡下で核内の数の異常を用いた。実際に行ってみると、パラフィン切片作成条件に伴う差、プロティナーゼKの濃度・処理時間による差、プローブによる差など種々の解決すべき問題が出現し、現在のところ、ある条件下でホルマリン固定した腎細胞癌でしか成功していない。
|