Project/Area Number |
06671449
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
馬場 久敏 福井医科大学, 医学部, 助教授 (00165060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 優 福井医科大学, 医学部, 教授 (60079720)
神谷 敬一郎 福井医科大学, 医学部, 助手 (40214522)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 脊柱靱帯骨化症 / twy / twyマウス / 椎間板線維軟骨 |
Research Abstract |
(目的)脊柱靱帯骨化の発生機序を解明するため、ヒト強直性脊柱骨増殖症モデルとされているtwyマウスを用いてその掘る増殖変化過程を病理組織学的に検索した。今回は椎間板線椎軟骨と骨化との関連、それに伴う血管系に着目して実験を行った。 (方法)材料は4週〜24週のtwyマウス40匹とコントロールとして同週齢のICRマウス20匹を用いた。脊柱の血管系の検索のため、それぞれ麻酔後心臓よりゼラチン強化墨汁を灌流した後、10%中性緩衝ホルマリン固定、パラフィン包埋し、正中矢状断面標本を作製した。HE、Toluidin blue染色に加え、PCNA(proliferating cell nuclear antigen)、S-100蛋白、コンドロイチン硫酸プロテオグリカンのそれぞれの抗体を用いた免疫組織化学染色をABC法にて行った。また共焦点レーザーを用いた微分干渉像と抗体の蛍光発色像との合成も行った。さらに走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて脊柱の割断像を観察するクラクトグラフィーを行った。 (結果および考察)twyマウス頸椎では6週齢以降より椎間板髄核の脱出が起こり始め、週齢を増す毎に著明な椎間板線維輪の断裂、不整像がみられ、靱帯部の血管増生が著明であった。また椎間板線維軟骨はどの週齢においてもS-100蛋白が高頻度に陽性で、PCNAは断裂椎間板線維軟骨細胞、後縦靱帯部の間葉系細胞に陽性であった。また断裂に伴い、靱帯部にコンドロイチン硫酸プロテオグリカンが増加していた。さらに、SEMに共焦点レーザー顕微鏡での解析より、椎体終板軟骨は保たれており、椎間板線維輪の断裂に伴い、線維輪軟骨が靱帯部に増殖伸長している像が観察できた。この結果よりtwyマウスの脊椎骨増殖性変化は、Ca結合蛋白のS-100蛋白を有した線維軟骨よりなる椎間板線維輪が、髄核の脱出により構築の破錠が起こることで増殖能が高くなり、靱帯部にまで侵入して、そこに血管の侵入を伴い起こる内軟骨性骨化と線維輪断裂により刺激された靱帯部間葉系細胞の骨芽細胞化による骨化が起こっていることが示唆された。
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