関節軟骨・骨破壊病変における副甲状腺ホルモン関連ペプテドの臨床的意義に関する研究
Project/Area Number |
06671452
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯田 寛和 京都大学, 医学部, 講師 (60176047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滋野 長平 京都大学, 医学部, 助手 (30170864)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | PTHrP / synovium / rheumatoid arthritis / Osteoarthritis / joint fluid / immunoassay / immunohistochemistry / bioassay |
Research Abstract |
変形性関節症24例、慢性関節リウマチ27例、健常者2例の関節液及び慢性関節リウマチ9例の血清中のPTHrPの免疫活性を検討した。血清カルシウム値は全ての症例で正常であった。PTHrPは、PTHrP(1-86)に特異的なIRMAとPTHrP(109-141)に特異的なRIAにて測定した。変形性関節症、慢性関節リウマチの関節液及び慢性関節リウマチの血清のPTHrP-(1-86)濃度はそれぞれ0.5-6.3、1.2-16pmol/l、0.5-1.5pmol/l、PTHrP-(109-141)濃度は34-689pmol/l、26-158pmol/l、37-59pmol/lであった。健常者の関節液中のPTHrPは検出感度以下であった。関節液をイオン交換体及びC-18を用いて濃縮したサンプルは骨芽細胞株ROS17/2.8の細胞内cAMP値を上昇させた。このcAMP上昇は濃度依存性であり、PTHrP-(1-34)による用量反応曲線と平行した。この活性はマウス抗ヒトPTHrP-(1-34抗体によって中和され、過量のPTHrP-(3-40)により阻害された。抗ヒトPTHrP-(1-34抗体を用いた免疫組織化学的検討では、PTHrPの免疫活性は慢性関節リウマチの滑膜における線維芽細胞の細胞質に局在していた。 PTHrP cRNAを用いたinsituhybrididationは、有意の所見を得ることができなかった。以上より増殖した病的滑膜はPTHrPを発現し、関節液中に生物活性を持った形で分泌していることが確認された。関節液中に多量に分泌されたPTHrPは、変形性関節症や慢性関節リウマチにおける関節破壊の病因に重要な役割を演じているかもしれない。
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Report
(1 results)
Research Products
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