Project/Area Number |
06671540
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
香月 博 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (80194786)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 細胞内プロカイン濃度 / pH感受性微小電極 / 細胞内pH |
Research Abstract |
細胞外に塩酸プロカインを投与したときの細胞内プロカイン濃度と細胞内pHの変化を調べた。 1)、細胞内pH測定にもちいる水素イオン感受性センサーは細胞内の水素イオンだけでなくイオン化型局所麻酔薬でも電位を生じる。プロカイン濃度をかえて電位をはかるとプロカインによる校正曲線が得られる(Figure 1)。 pH感受性電極をザリガニの巨大軸索内に刺入して、細胞外を1mMのプロカイン溶液で灌流したところ、10分間で電位は32.4±1.2mV(mean±SD;n=8)増加した。これを校正曲線にあてはめると、細胞内プロカイン濃度は0.7-0.8mMとなる。実験に用いた溶液のpHは7.60±0.03。このとき細胞内pHは7.25で、上記の校正曲線は細胞内液類似液にプロカインを溶解してpH7.25に調整したもので測定した。ここでは局麻薬による細胞内pHの変化分は無視した。 2)、局所麻酔薬は非イオン化型で細胞膜を通過して、細胞内でイオン化する。したがって、局所麻酔薬により細胞内pHは上昇するはずである。水素イオンセンサーに高濃度の局麻薬を溶解させると、pH感受性は保たれたまま、局所麻酔薬感受性のみが低下する。これを用いてプロカインによるザリガニ巨大軸索での細胞内pHの変化を調べたところTable 1.に示す結果が得られた。いずれも10分間の灌流による結果である。 3)、1)の結果を 2)で得られた細胞内pHの変化分で補正した。電極のpH応答性は40mV/pHだったので、1)の結果に7.2(40^*0.18)mVをたしてプロカイン濃度を求めたところ、細胞内のプロカイン濃度は1.0-1.1mMと修正された。 結論;プロカイン1mMで軸索を灌流すると10分間で細胞内のpHは0.18上昇し、細胞内のプロカイン濃度は1.0-1.1mMになることがわかった。
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