前立腺癌に対する分化誘導とそれに続くアポトーシスの研究
Project/Area Number |
06671569
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
井坂 茂夫 千葉大学, 医学部, 講師 (30134399)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
前立腺癌は初診時すでに遠隔転移をきたしているものが多く、当初ホルモン療法が有効でも非依存癌へ進展するものが多い。このような現状を打破するため、分化誘導療法、それに続くアポトーシスのメカニズムを調べることは非常に意義のあることと思われる。正常前立腺で細胞がアンドロゲン除去により消失するのはアポトーシスと呼ばれる経路を通ることが示されている。そこでまずアンドロゲン依存性の喪失にアポトーシスがどのように関与しているかをアンドロゲン依存性のマウス乳癌(SC115)をモデルに検討した。 無血清、無蛋白培地でアンドロゲン存在下で増殖し、非存在下で死滅するSC115細胞を樹立し、細胞死滅時におけるアポトーシスの関与、アポトーシスに関係すると思われる遺伝子の発現の変化を調べ、前立腺癌治療におけるアポトーシスの意義を調べた。SC115細胞をテストステロン非存在下で培養し、死滅する細胞よりDNAを抽出しアガロースゲル上で電気泳動するとアポトーシスに特徴的なDNAの断片化(ラダー)を認めた。SC115細胞よりRNAを抽出し遺伝子の発現をノザンブロット法で調べるとアポトーシス関連遺伝子であるカルモジュリン、glucose regulated protein-78、TGF-βの発現が亢進しておりこれらの遺伝子産物がアポトーシスを制御していることが示唆された。以上より、ホルモン依存癌のin vitroモデルにおいて増殖制御にアポトーシスによる機構が関与することが示され、アポトーシスを利用してホルモン依存癌のみならずホルモン非依存癌の治療にも応用できることが期待された。SC115はアポトーシスの経路を調べるのに有用なモデルと思われた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)