Project/Area Number |
06671571
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北村 唯一 東京大学, 医学部(分), 助教授 (70010551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田島 惇 東京大学, 医学部(病), 助教授 (10111808)
梶原 隆広 都立駒込病院, 助手 (70251204)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 尿中JCウイルス / 腎実質内増殖 / 持続感染 / 年齢層別排泄率 / 家族内感染 / 移植腎機能 |
Research Abstract |
「JCVは初感染の後に腎組織で潜伏化し,免疫抑制状態になると再活性化される」のではなく,成人においてJCVは腎内で増殖している“すなわち,持続感染状態にある"ということを証明するため以下の実験を行い,その成果の一部をJ.Clin.Microbiologyに発表した。 まず,腎内JCVの存在状態を解明するため,腎細胞癌で摘出された腎の正常組織および腎機能廃絶に至った移植腎を用い,JCV DNAが腎実質内にウイルス粒子の形で存在することを明らかにした。さらにin situ hybridizationを行うことにより,JCV DNAが腎集合管上皮核内に存在することを証明した(既報)。 次いで,腎内JCVが潜伏状態から持続感染状態へ移行する時期を知るため,JCV DNAの尿中排泄と年齢との相関を検討した。10歳で区分けした年齢群毎に35名集め,2セットのprimer-すなわち,調節領域を増幅するためのprimerとV-T遺伝子間領域を増幅するためのprimer-を用いてPCRし,その後にサザーン法を併用した。各群のJCV検出率をplotし,尿中JCV排泄率を検討した結果,20歳までは17%以下であるのに対して,20歳を越えると急激に上昇し46%となり,その後50〜60%を維持することが証明された。また家族内感染に関してもpreliminary dataが得られたので,これらを一括してJ.Clin.Microbiologyに発表した。 腎移植患者における腎機能低下と腎内JCVの増殖の関連については現在研究中であるが,腎機能低下に比例して腎内JCVの増殖が低下するようであり,腎実質細胞が減少すればJCVはその増殖母地を失うようである。JCVは腎集合管上皮細胞と共生しているのであり,腎機能低下を惹起する可能性は非常に低いと考えられる。今後その成果をまとめ発表する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)