Project/Area Number |
06671907
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
島内 英俊 大阪大学, 歯学部付属病院, 講師 (70187425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠本 豊 大阪大学, 歯学部, 助手 (40252689)
村上 伸也 大阪大学, 歯学部付属病院, 講師 (70239490)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | Porphyromonas gingivalis / 線毛抗原 / 抗原特異的T細胞 / 歯周病 / 血清抗体価 |
Research Abstract |
歯周炎病巣歯肉中にはT細胞が局在し、病巣局所における免疫応答を調節していると考えられる。本研究では、T細胞による歯周病原性細菌に対する特異免疫応答の調節機構の解析を目的として、歯周炎患者末梢血あるいは病巣歯肉リンパ球に存在するPorphyromonas gingivalis線毛抗原特異的T細胞の解析ならびにT細胞クローンの樹立を試みた。線毛抗原に対して高い血清抗体価を有する成人性歯周炎患者の末梢血単核球(PBMC)の線毛抗原特異的細胞増殖反応を検討した結果、濃度依存的な増殖反応が認められた。また、抗体価と増殖応答反応の大きさは弱い正の相関を示す傾向を認めた。一方、P.gingivalis LPSに対する増殖応答は歯周炎患者PBMCでも認められなかった。この結果から、P.gingivalisに感染し血清抗体価を有する歯周炎患者末梢血中に線毛抗原に反応する細胞群が存在することが明らかとなった。さらに、フローサイトメーターを用いて解析した結果、これらの細胞群はCD4陽性T細胞であることが示された。さらに線毛抗原に対して増殖反応がみられた被験者のPBMCよりCD4^+T細胞を分離し、線毛抗原および抗原提示細胞(APC)とともに培養すると、線毛抗原に対する応答はPBMCの場合より明確となった。さらに、CD4^+T細胞の増殖はAPC非存在下ではみられず、この反応が線毛のmitogenecityによるものではなく、抗原特異的であることが明らかとなった。一方、成人性歯周炎患者病巣歯肉中においてはCD4^+CD45RO^+細胞が末梢血中に比べ増加しており、メモリー型のT細胞が増えていることが明らかとなった。さらに歯肉組織より酵素処理によりMNCを分離して線毛抗原と共に培養を行った結果、線毛抗原に対して増殖応答を示すものが存在した。この増殖細胞を継代培養しクローン化を試みたが、クローンを得るに至らなかった。本研究の結果、歯周病原性細胞の病巣局所への定着・感染に伴い、末梢血中ならびに病巣中に歯周病原性細胞抗原特異T細胞が出現し、これらの特異T細胞が病巣局所に集積してくることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)