Project/Area Number |
06672141
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
半田 哲郎 京都大学, 薬学部, 助教授 (00025719)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | エマルション / リポソーム / 螢光分光学的測定 / アポリポ蛋白 / 結合性 / リン脂質交換 / エマルション代謝 |
Research Abstract |
1.粒径が一定で、脂質組成の異なるエマルション表面の性質 レシチン/トリグリセライドにコレステロールあるいはコレステリルエステルが含有され、粒径が100〜130nmのエマルションを高圧乳化法と超遠心法を併用して、また、類似の粒径と組成のリポソームを押し出し法で調整した。蛍光分光学的測定から、エマルション表面のレシチン単分子膜のほうがリポソーム2分子膜より堅く、水分子の挿入も少ないことが示された。(日本薬学会第115年会発表、1995年3月) 2.血漿アポリポ蛋白とエマルションの相互作用 ブタ血漿よりapoA-1やapoEを分離精製し、各種エマルションやリポソームに対する結合性を測定した。エマルションはリポソームの5倍のapoA-1を結合する能力があり、表面に結合している蛋白分子の高次構造に差異のあることが示された。コレステロールはこれらの脂質粒子に対し対照的な効果をもち、エマルションの場合apoA-1結合量を低下させる。これは血漿リポ蛋白、chylomicronsとVLDLのapoA-1の親和性の差に対応している。(日本薬学会代115年会発表、1995年3月) 3.リポソーム間のリン脂質交換に対するapoA-1の効果 蛍光ラベルされたレシチンを用い、リポソーム(2分子膜)間のレシチン交換に対するapoA-1の促進作用を測定した。脂質の移動は血漿中のその代謝に重要な役割を果たしている。その結果、促進作用はもっぱら膜に結合した蛋白に依存し、溶液内の非結合性蛋白は脂質の担体としても作用しないことがわかった。コレステロールを添加してもapoA-1の結合はほとんど変化しないが、レシチン交換の促進作用は減弱した。また、類似の蛋白結合量での膜内の色素の漏れもコレステロール添加により著しく低下した。(日本薬学会第115年会、1995年3月) 以上のようにエマルションの脂質組成によりアポリポ蛋白との相互作用が大きく変化する事が明らかになった。現在、この結果と代謝の関係につて研究を継続中である。
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