多価不飽和脂肪酸を取り込んだ培養肝細胞を用いた脂質過酸化誘発物質のスクリーニング
Project/Area Number |
06672218
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
古野 浩二 福山大学, 薬学部, 教授 (80117241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 成美 福山大学. 薬学部, 助手 (20162886)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 脂質過酸化 / 脂肪肝細胞 / 培養肝細胞 / 細胞障害 / 高度不飽和脂肪酸 / 活性酸素 / パラコート / アドリアマイシン |
Research Abstract |
生体に摂取された汚染物により誘起される脂質過酸化は、様々な病態の要因となると言われている。我々は、高度不飽和脂肪酸を培養肝細胞に取り込ませ、薬物の脂質過酸化作用に対して非常に感受性を高めた脂肪肝細胞を作製した。この病態モデル細胞を用いて様々な汚染物質の脂質過酸化作用をスクリーニングしたところ、四塩化炭素をはじめとする有機ハロゲン系溶剤、食品添加物であるデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸、チアベンダゾール、農薬のパラコート、制癌剤のアドリアマイシンやマイトマイシン、および重金属のFe、Cu、V等が強力な本作用を発揮することが判明した。 化学物質により細胞障害が惹起される場合には、一般に1)その活性代謝中間体の生体高分子への結合、2)活性酸素の発生、3)脂質過酸化、等が同時に起き、これら三者が複合的に細胞障害の原因となるとされたいる。脂肪肝細胞においては、化学物質の脂質過酸化作用が著しく増強されるため、脂質過酸化作用そのものが引き起こす細胞障害発現機序を研究する上で本細胞は有用なモデルとなる。 細胞障害は、乳酸脱水素酵素の露出、細胞内グルタチオンや蛋白質SH基の減少およびATPやNADPH等のヌクレオチドの減少を生化学的に調べた外、位相差顕微鏡を用いて細胞の萎縮や浮瘍、特にブレッブ形成を形態学的に調べた。細胞の形態変化は、顕微鏡に取り付けたCCDカメラからソフトウエアー(Photoshop)を用いてコンピューターへの画像を取り込んだ後、画像加工を行い、顕微鏡撮影装置を用いて撮影した。本研究の成果は現在まとめを行っているが、論文としても一部報告している。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)