Project/Area Number |
06672227
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
三木 俊明 財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 炎症研究部門, 研究員 (10239204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折井 豊 京都大学医学部, 助教授 (60028149)
藤井 博匡 都臨床研, 炎症研究部門, 研究員 (70209013)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 活性酸素 / スーパーオキシド / ミトコンドリア / 好中球 / B型シトクロム / NADPHラジカル / ESR |
Research Abstract |
NAD(P)Hを光励起すると、NAD(P)・ラジカルなど、非常に還元力の強い分子種が生成する。そこで好中球シトクロムb_<558>とセミキノンの反応のモデル系として、光励起NAD(P)Hの好中球シトクロムbに対する効果を調べた。嫌気条件下、NADPHを共存させ、単波長レーザー光(355nm)の閃光照射後に起こるシトクロムbのスペクトル変化を迅速反応測定装置を用いて記録した結果、NADPラジカルによるシトクロムb_<558>の還元は2次反応として進行し、その反応速度定数は4.3×10^8M^<-1>s^<-1>(pH7.4,20℃)と極めて大きいことが判明した。この結果は、NADPHラジカルが、シトクロムb_<558>のヘムの近傍まで接近することが可能であることを示唆している(Photochem.Photobiol.(1995)印刷中)。また、好中球シトクロムb_<558>のESRスペクトルに対するピリジンの効果を調べた結果、ピリジンの添加によりヘムの配位子がヒスチジンからシステインに変化し、シトクロムP450のヘムとよく似た環境になることが示された(JBC(1995)270:3193)。他方、ミトコンドリアにもエネルギー変換に関与するシトクロムbが存在する(JBC(1994)269:1827)。このシトクロムとNADPHラジカルとの反応を検討した結果、ミトコンドリアシトクロムbではNADPHラジカルによる還元はほとんど進行せず、好中球シトクロムb_<558>とは異なるヘムの存在状態が示唆された。好中球のNADPH依存性フラビン酵素の精製を試みた結果、この酵素はいずれのNAD(P)Hに対するアフィニティカラムにも吸着せず、非常に珍しいタイプのフラビン酵素であることがわかった。このフラビン酵素の部分精製標品と精製シトクロムb_<558>を組み合わせて、分光学的解析が可能な活性酸素生成系を再構成する事ができた。この再構成系の解析から活性酸素生成機構に関し、知見が得られることが今後期待される。
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